最近、インターネットのニュースで 美白用の化粧品から多くの女性が被害を受けた、という記事を読みました。
大変だな..と思う一方で、そういえばアイルランドに「美白」って無いな。 とも思いました。
この「美白」という概念。 日本の化粧品の広告では、時に強迫観念のように 「美白、美白」と謳われているものの アイルランドやヨーロッパ諸国では、流行っていない模様です。 逆に、「日焼けをした肌色は健康的!」という信仰があって 肌を茶色く見せるクリームが売っているくらい。 知り合いのアイルランド人女性も 「日本人は肌を白くしたいって本当?変なの!」と 話していました。
ちょっと日が出れば、ここぞとばかりに肌を焼こうとしている老若男女のアイルランド人。 公園、川辺、住宅地の玄関先...などで、主に見かけることが出来ます。 しかし彼らが気の毒なのは 日本人のように日光をぐんぐん吸収して黒く...とはならず 白→赤 (ひりひり) となってしまうところ。 実際、過度の日焼けは皮膚癌の原因となってしまうらしく ニュースでも日焼け止めを塗るように、強く呼びかけていました。
日本の外に出てみて初めて分かる、価値観の違い。 「紫外線はシミや肌荒れの原因となる、お肌の敵」 を既成事実として信じきっていたところへ 「白く見せたいなんて変なの!日に焼けたほうが健康的!」 とごりごり押されると、価値観がすっかり揺らいでしまう。
自分の感覚としては、 確かに皮膚の病気にはなりたくないけれど 日焼けばかり気にして、暑い夏に長袖を着るのは不自然かなあ... 化粧品のキャッチコピーで「しっとり」や「潤い」は分かるけれど、 「美白」はなんだか分からなくなってきたなあ...。 という感じです。 ちょっと、というよりはかなり、こちらの文化に影響されたのかもしれません。
しかし。 異国で様々な「カルチャーショック」に出会う中で、
自らの感性をかなぐり捨てて すぐさま彼らに迎合するのも嫌だし 何事も日本と比較して文句を言うのはもっと嫌。 両方の文化を知ったうえで、 良いところをどんどん取り入れて足していくようにしたら 人生もっと豊かになるはず。 ちょっと話が逸れてしまいましたが このところ、よくこんなことを考えています。
|